なにかで一位を取れ。二番目には意味がない。一番にしか意味がない。
なんてよく言われることですが、二番目は実はどこにでもあるものです。二番目に印象に残っていること。二番目に忘れがたいこと。二番目に好きなもの。得意なこと。二番目に好きだと言われたこと。
一番になりたかったけど、なれなかったこと、なれなかったものども。
そしてそれらは、なかったことにされているけど、ずっと生きている。
一番にならないことで、二番の風当たりは強くない。そんなメリットがあったりするんですが、それでも風当たりが強いのを求めるのが、二番の悲しい性だったりする。
私たちはそんな二番目を泣きながら集めて集めて、ただひとつのものになっていく。
『20代で得た知見』より