職場で蓮華の名所と聞き及び、
早起きして訪れた茨城県立歴史館。
シニアの写真家さんたちが、
池の周りを取り囲み、
先生と思しき方が、
生徒でもない私に、
声を掛けてくださった。
その方の演出かもしれないが、
池に浮かぶ蓮の花びらに、
バッタが乗っかっていた。
反った花びらが風を受け、
帆かけ船のごとく水面を漂う。
花びらに露出を合わせたら、
水面に浮く芥が星に見えた。
広大な宇宙を揺蕩うスペースシップ。
その船員の心細さを、
バッタに投影した。