銚子で日の出を拝んだ後、朝ごはんにありつける食堂を探す。
Google先生は、外川港のすぐそばに朝8時から開く食堂を教えてくれた。
掘っ立て小屋のような外観。
開店15分前に中を覗くと、すでに客らしき人影が見えた。
常連客のおっちゃんはストーブに当たりながら新聞を読んでいた。
「まだですよね?」と引き戸を開けながら、店の奥に居たおばちゃんに尋ねる。
「車でしょ?準備できたら声かけるから車で待ってて。」
15分経って腹を空かせた私はもう一度入り口から中を覗く。
すると新聞を読んでいたおっちゃんが私に気づいて中に招き入れてくれた。
「もういいよ、入っちゃいな。待ってんだもんなぁ。」
お客さんに許可を得て入店する。
壁には芸能人が訪れたサイン色紙が飾られていた。
きたなシュランで取り上げたらしい。
価格設定は決して安くない。
勝手な想像だが、観光客向けの値段なんだろう。
私たち一家の他に出入りしていたのは、どなたも地元の常連さんのようだった。
ネギを大量に持ってくる代わりに刺身を食べていくおっちゃんもいた。
地元の人たちにとって原始的な物々交換で成り立っている店なのかもしれない。