予報はまさかの雪。
実際は雨混じりの雨雪だった。
それでも一時は重たい雪が襲い、
花々は皆うなだれていた。
雨がしっぽりと幹を濡らし、
若い枝葉を強調させた。
春の麗らかな陽はどこへやら、
憂鬱なトーンが空を覆う。
それでもマクロの世界では、
雫が希望のごとく輝く。
PENTAXならではの緑が、
草木の息吹を捉えてくれた。
まだ終われない。
必死に枝にしがみつく花たち。
後は任せた。
盛大に散っていく花たち。
寒くてたまらん。
地面で凍える松ぼっくり。
家にいたら想像もしない世界が、
行く先々で待っていた。
巡った小学校は3つ。
田舎は校門も閉められていない。
車ですれ違う住民は訝しむ。
こんな雨の中、何しているの?
望遠レンズ付きの一眼を片手に、
首からはフルサイズミラーレス。
車を停めるたびに服が濡れても、
意に介さぬほど楽しいひと時だった。