朽ちるは土浦

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曇り時々晴れといった感じの5月の土曜日。

常磐線沿線にある土浦市を訪れた。

かつては、つくば市よりずっと栄えていて、映画を観るためによく足を運んだものだ。

 

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つくばエクスプレスができたこともあって、状況は変わってきた。

土浦駅から常磐線で上京することもなく、訪れる理由も薄れていった。

 

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昔ながらの蔵を保存して観光客を呼び込もうとする工夫もみられる。

ただ、「まちかど蔵」という大きな看板を正面に掲げる店が多く、せっかくの趣きに水を差している気がしてもったいない。

 

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蔵を活かした喫茶店も。

店内は薄暗く、ゆったりとした時間を過ごすにはもってこいだ。

 

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老朽化した建物に蔦の葉が容赦なく侵蝕する。

 

 

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北野武監督の映画でロケ地になったという、モール505。

駅の西口と東口を結ぶ高架道路に沿う形で作られた3階建てのショッピングモールだ。

 

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残念ながらほとんどが閉店しており、新たに入る店舗も少ないようだ。

 

 

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そんな中で営業を続ける店舗もある。

いい匂いに釣られてお好み焼き屋に入った。

 

 

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年季の入った扇風機は勝手に向きを変えることを許されない。

そこまでせんでもと思ったのも束の間、向きを変えたくなる気持ちはすぐ理解できた。

 

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窓際の席は鉄板の熱さに日差しの暑さが加わって汗をかくのだ。

ブラインドを下ろしても、天窓から射し込む光がお好み焼きを照らした。

 

土浦の街並みが、美しく朽ちながら保全されていくことを願う。